おすすめフリーゲーム③「LADY PEARL」※現在公開停止

フリーゲーム

製作者様:紫部唯 様

プレイ時間:20時間程度

受賞歴:夢現 第7回 フリーゲーム大賞 大賞

ゲームのあらすじ

詳細を語ると長いので後述しますが、ざっくり言うと伝説に伝わる女神の力を秘めた宝珠=レディパールを巡る人々の物語です。

主人公は敏腕オークショニアであるイドリーという女性です。彼女と仲間たちがレディパールを求め冒険の旅に出るところからゲームは始まります。

途中から登場するのはタバサという魔女です。彼女は禁呪を盗み故郷の村を去った「ウリック」という魔女を追っており、ウリックもまたレディパールを求めています。

プレイキャラが途中でタバサに変わることもあり、群像劇のような要素もあります。第二の主人公と言ってもよいかもしれません。

あらすじの詳細は以下、ゲームファイル内のマニュアルに格納されている「プレストーリー」より抜粋です。

 

八宝珠の伝承
はるか太古の時代から伝えられている、「八宝珠物語」と呼ばれるものがあります。
“聖アビスの旅”ともいわれるこの伝承は、異界よりこの世界に進入してきた魔物たちと、
アビス一行の戦いの旅をつづったもので、その結末として、アビスたちは
八女神の力が秘められているという八宝珠の力を用いて異界との扉をふさぎました。
しかし世界には、異界の瘴気”霧”と魔物たちが残りました。それ以後の時代にも、絶大な力を秘め、至高の美しさをもつ宝石、
伝説の八宝珠=レディパールを探す者達はいましたが、長い間、発見されることはありませんでした。
今回の物語は、そんなレディパールに関わる物語の一節です。

舞台はルザリア王国南部の街、ローヌ・アルプ……
オークショングループ・アリスの敏腕オークショニア・イドリーは、おさななじみのサフランが
ローヌ・アルプに新たにできたオークションハウス、アリスローヌの支配人に就任したというので
不安に思いながらも、落成祝いにやってきました。
一通り祝うと、さっさと立ち去ろうとするイドリー。
サフランはすぐに気付きました。「ま、またアレを探しにいくんだ~!」
イドリーはいつも、旅と称してはレディパール探しに何か関係がありそうな遺跡をめぐっていたのです。
そんな夢物語を追いかけるなんて、よっぽどの変人かヒマ人だよ、とサフランは思いましたが
今回は放っておけない理由がありました。
イドリーをどうにかしてアリスローヌに引き入れて、一緒に働こうと思っていたからです。
そこで2人の雑用係、エリアとクーをおともとして一緒に行かせて、
逃げようとしたらふんじばってもらうことにしました。
1人はただの女の子、1人はスゴ腕なもののなかなかの暴走系という2人のお目付役を加え、
イドリーたちは冒険へ出発しました。

 

個性豊かな登場人物たち

終盤のパーティー編成画面。主人公を除き3人選べる。

本作は登場人物が多くいますが(仲間になるのは8人)、みんなそれぞれ個性豊かで魅力的です。ちなみに9割が女性キャラ。

主人公のイドリーは落ち着いた性格で有能なお姉さん、初期メンバーのエリアはふんわりとした可愛い普通の女の子、同じく初期メンバーのクーは魔法も射撃もこなす凄腕ながら暴走娘。タバサはこういう性格だと一言では言えませんが、ストーリーが進むごとに成長が見られ応援したくなります。

他の仲間キャラももちろんですが、仲間にならないサブキャラたちも立ち絵があったり個性豊かです。しかも表情差分が多く用意されており、作者様の作りこみと愛情が感じられました。このゲームの一番の魅力と言ってもいいでしょう。

ざっくりしたおすすめポイント&向いてないポイント

☆こんな人におすすめ!

・仲間の多いゲームがしたい

・サブイベントのあるゲームがしたい

★こんな人には向かないかも

・短編~中編のゲームがしたい

・ストーリーやエンドの分岐があるゲームをしたい

おすすめポイントの解説

・仲間の多いゲームがしたい

前述のとおり、このゲームの魅力は個性的かつ魅力的な仲間たちにあると思っています。ストーリー中の会話などはもちろん、宿や店の中ではそれぞれ好きに過ごしているところに話しかけたりもできます。そのおかげか一緒に旅をしている感があり楽しく、長編である本作も飽きずにプレイできました。

街の飲食店にて。それぞれと会話できる。

また、序盤~中盤の前半くらいはできませんが、中盤の後半くらい~終盤頃になってくるとチーム編成ができるようになります。

それぞれの得意分野や特性も異なるので、いろいろなチーム編成をしてみるのも楽しいでしょう。ただし、レベリングは個々でしなければならないのでそこだけが手間でした。

・サブイベントのあるゲームがしたい

錬金術でアイテムが作れる。しかしどこかで見たアトリエ名……。

本編のストーリーには関係ないサブイベントが本作には多く用意されています。旅する大道芸人の迷子のペットを探したり、素材を集めて錬金術でレアアイテムを作ったり、旅先で珍しい食材を集めたり、etc……。

その中の一つとして、「空き部屋イベント」(便宜上命名)があります。主人公・イドリーの拠点であるローヌ・アルプの街には社宅があるのですが、その中の空き部屋に入るとシステムの進行具合によって仲間同士の会話イベントが見られます。

場合によってはアイテムが手に入ったりもしますが、それを抜きにしても見てて楽しいイベントです。

こんな人には向かないかもポイントの解説

・短編~中編のゲームがしたい

冒頭に書いてあるとおり、プレイ時間は大体20時間は超えます。シェアウェアの長編に比べれば中編ともいえるかもしれませんが、さくっと遊べるゲームではないので気を付けましょう。

・ストーリーやエンドの分岐があるゲームをしたい

今まで分岐のあるゲームの紹介ばかりしてきてますが、本作は一本筋のストーリーのゲームです。当然、仲間の好感度システムというものもありませんので、エンド分岐を求める人は別のゲームがいいでしょう。

プレイした感想およびまとめ

十数年前にプレイしたゲームなのですが、いまだに記憶に残っているゲームです。ストーリーやキャラももちろん良かったのですが、町やダンジョンごとの雰囲気にピッタリ合ったBGMのチョイスも良く、ふとした時に思い出すこともあります。

名作と言っていいゲームだと思うのですが、公開停止してしまっているのが本当に惜しまれます。いつかまた公開されるようにならないものか……。

古めのゲーム紹介が続いたので、次回は近年公開されたゲームの紹介をしたいなと思います。それではまた次回!

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